鳴子温泉郷(なるこおんせんきょう)は、宮城県大崎市にある、鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉の5つの温泉の総称で、日本百名湯にも選ばれています。
東鳴子温泉は、江戸時代中期に開湯した歴史ある湯治場です。当時は鷲ノ巣、田中、赤湯、目の湯と呼ばれ、その湯の良さで世に知られてきました。
今回は、東鳴子温泉にある高友旅館に宿泊しました。
高友旅館には、4種類の源泉があります。
中でも最も有名なのが、黒湯です。
昭和27年にボーリングにより地下およそ400メートルから湧出したもので、空気に触れて黒色になるそうです。
混浴ですが、女性の時間帯もあります。
脱衣所は、男女共通です。
女性に配慮しているのか、ちょっと変わった間取りの脱衣所です。
浴場に入ると、ものすごいオイル臭がします。
温泉の色は、名前のとおり黒い色を呈しています。
黒湯の奥の方には、もうひとつ湯船(プール風呂)があります(次に紹介します)。
黒湯の泉質は、源泉温度57.8℃、pH=6.7の含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉です。
実際は真っ黒ではなく、黒っぽい黄色です。
白い湯の花が浮いており、コントラストが小粋です。
成分量が多いので、長湯するよりは、短く何回も入るのがおススメです。
お風呂から出た後も、肌からオイルの匂いがする強烈な温泉です。
2つ目の源泉は、黒湯の湯船の奥にある湯船はプール風呂と呼ばれています。
こちらは、ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩泉です。
黒湯とは対照的で、白濁しています。
女性専用の湯船は、プール風呂と同じ源泉のようです。
3つ目の源泉は、源泉温度49.3℃、pH=6.5のナトリウム-炭酸水素塩泉で、男はひょうたん風呂、女はラムネ風呂という名前のついた男女別浴のお風呂です。
男湯の入口には、先の大震災で源泉温度が下がった旨の表示がありました。
湯船は、名前のとおり、ひょうたんの形をしています。
お湯は、黄色がかっています。
温度が下がったとのことでしたが、人がいなかったためでしょうか、相当熱かったです。
また、炭酸泉ですが、肌に気泡がつきませんでした。
女性用のラムネ風呂も、源泉は同じです。
ひょうたん風呂と同じぐらいの湯船の大きさでした。
4つ目の源泉は、家族風呂(貸切風呂)です。
宿泊客は、空いていれば自由に入れます。
泉質は、源泉温度47.8℃、pH=6.5のナトリウム-炭酸水素塩泉です。
ひょうたん風呂(ラムネ風呂)の源泉よりも、黄色が濃いです。
舐めると若干の苦みがあります。
黒湯ほどではありませんが、弱いオイル臭がします。
高友旅館は黒湯で有名ですが、その他の源泉もレベルが高いです。
日帰り温泉で黒湯を楽しむのもいいですが、ぜひ宿泊して全ての源泉を楽しんでほしい温泉です。
宮城県大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣18
営業 10:00~15:00
料金 大人500円