はじめに
徳島県三好市にある祖谷温泉(いやおんせん)「祖谷美人」に宿泊しました。
祖谷温泉は、北海道のニセコ薬師温泉、青森県の谷地温泉とともに日本三大秘湯の一つに数えられています。
温泉
祖谷美人には、客室風呂のみで大浴場がありません。
部屋は離れスイート1室、 特別室1室、一般客室7室の全9室あり、全ての部屋が渓谷を向いています。
一般室には檜風呂か陶器の風呂のいずれかの風呂が付いていますが、今回はその両方がついた特別室に泊まりました。
檜風呂の浴室は、渓谷に向かって下半分は網入りガラス、上半分は網戸のみとなっています。
浴室からの景色がよく、坪庭もよく手入れされています。
ただ、浴槽に浸かりながらだと「網入り」ガラスが邪魔をするので残念です。
チェックインしてすぐにお風呂に入れるよう、すでにお湯が張ってありました。
今回はチェックインが遅かったため、とてもありがたいおもてなしでした。
泉質は、源泉温度12.2℃、pH=の7.8の単純硫黄冷鉱泉です。
加温の他、湯量調整のため程度がわかりませんが加水しています。
しかし、消毒なしのかけ流しです。
右側のボタンを押し、その下のハンドルを右に一杯まで回すと、30~40分の間、熱い湯が出てきます。
温度を下げたい場合は左側に回し、回し切ると湯が止まります。
無色透明で味はしませんが、ほんの少し硫黄の匂いがします。
宿名に「美人」と付けるだけあって、つるつるとした柔らかいお湯です。
ぬるくしてゆっくり長湯を楽しむことができました。
陶器風呂は隣の部屋になります。
こちらは部屋と浴室の間に戸があり、部屋から浴室が丸見えにはなりません。
また、渓谷側の窓はすべてガラスになっており、網戸はありません。
陶器風呂の方が檜風呂よりもこじんまりとしています。
私は檜風呂の方が好みでした。
夕食は個室へ移動していただきます。
夕食会場の隣に展望デッキがありました。
デッキの下は谷になっており、迫力があります。
食事
夕食
夕食は品数が多く、その1つ1つが見た目も美しく、とても楽しむことができました。
夕食会場は囲炉裏になっており、串が2本焼かれていました。
茶色いおでんのようなものは、でこまわしと呼ばれるもので、祖谷に伝わる食べ物だそうです。
でことは人形のことで、人形に見立てた串を焼いて、柚子味噌をつけて炙ってあります。
牡丹鍋は囲炉裏にかけて温かいままいただきました。
締めは蕎麦です。
祖谷美人は元々蕎麦屋で、増築して宿泊業も営んでいる経緯があります。
朝食
祖谷美人は、朝も豪華です。
ひらら焼きという祖谷の郷土料理です。
平らな石の上で、野菜や魚を焼いて、味噌を絡めでいただきます。
感想
加水している点、網入りガラスの点がちょっと気になりますが、お値段も高くなく、総じて素晴らしい旅館でした。
祖谷温泉に泊まるなら、自信を持っておすすめできる旅館です。
データ
徳島県三好市西祖谷山村善徳9−3
営業 日帰り不可
料金 日帰り不可