はじめに
長野県山ノ内町にある「地獄谷温泉後楽館」に宿泊しました。
冬の寒い日には、野天風呂に猿が勝手に入ってくるため、猿と一緒に入浴のできる野天風呂があることでも有名です。
冬は、上林温泉にある駐車場から徒歩で向かわなければなりません。
ちなみに、夏(4月14日から11月30日まで)は、歩いて10分程度の距離にある有料駐車場を利用できます。
後楽館は、林道を約25分間歩いた先、地獄谷野猿公苑の手前にあります。
視界が開けると、左手に後楽館が見えます。
なお、地獄谷温泉と言う名前の由来は、天然記念物の地獄谷噴泉から来ています。
間欠泉と異なり約98℃で止まらず、まるで地獄の底から噴き出しているような音がすることが名前の由来だそうです。
温泉
後楽館には、
- 男女別内湯が2つ
- 混浴露天風呂が1つ
- 女性専用露天風呂が1つ
- 貸切内湯が2つ
あります。
男女別内湯
男女別内湯は、最も下の階にあります。
脱衣所は狭く、2人が同時に着替えたら満員です。
内湯の泉質は、源泉72.9℃、pH=7.0のナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉です。
白い湯の花が確認できました。
源泉が熱いため、1:1ぐらいの割合で加水されています。
それでも、湯船は熱めなので、気を付けて入ることをお勧めします。
無色透明で、湯口に鼻を近づけると、かすかに硫黄臭がします。
なめからな浴感で、泉質的には後楽館の湯船の中で最もおすすめです。
混浴露天風呂
男性は、内湯から直接混浴露天風呂へ入ることができます。
女性は一度服を着て、再度混浴露天風呂用の脱衣所で準備する必要があります。
対岸の野猿公苑へ向かう人々からは丸見えです。
海外の人も多く行き交う日中は、入浴にかなりの勇気が必要です。
女性はタオルや水着を付けて入ることになります。
混浴露天風呂の泉質は、源泉温度75.6℃、pH=7.8の含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)です。
しかし、硫化水素型ならではの匂いはしませんでした。
猿のう○ちの匂いが強いことが主な要因と考えられます。
猿は、時間帯に限らず、寒ければ夜中でも入っているそうです。
ただし、猿のう○ちが浮いているので、最後に内湯で清める必要があります。
貸切内湯
貸切内湯は、空いていれば宿泊者は自由に利用できます。
泉質は、源泉温度56.9℃、pH=7.3の含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)です。
少し濁っており、若干の金臭さがありますが、硫黄臭や味はほとんど感じません。
2つの貸切内湯は隣り合っており、湯船の大きさを含め、造りはほとんど一緒です。
ともにぬるめで、しっとりとした浴感です。
食事
後楽館の夕食は、野沢菜やイナゴなど、地物を使った素朴なもので、おいしくいただくことができました。
感想
建物は古く、交通不便地のため食事も豪華ではありませんが、泉質が良く、野猿との混浴は他の温泉地では体験できません。
まさに秘湯の中の秘湯です。
データ
長野県下高井郡山ノ内町大字平隠6818-1
営業:8:00~16:00
料金:大人500円