アバディーン空港から向かうは、クライゲラヒという街にあるウイスキー好きなら一度は泊まってみたい宿「ハイランダーイン」です。
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クライゲラヒは、集落に近い規模の小さな街ですが、ウイスキー蒸留所巡りの拠点として多くのウイスキーファンが訪れます。
ここから、スコッチウイスキーの一大産地「スペイサイド」の多くの蒸留所へは、車で10分~20分も走れば行けるのではないでしょうか。
ハイランダーインのオーナーが日本人の方だからかどうかはわかりませんが、建物に入ってすぐのところに秩父蒸留所のカードが置いてありました。
まさかここで「祭」という漢字に出会うとは思ってもみませんでした(写真右側)。
到着したのは夜の8時過ぎでしたので、すぐに夕食をいただくことにしました。
夕食は、とりあえずの地ビール、スコットランドの伝統料理「ハギス」、そしてイギリスの代表料理「フィッシュ・アンド・チップス」です。
ハギスは羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたもので、整形されていない苦いハンバーグといった感じです。
間違いないく御飯(お米)には合いませんが、酒を飲みながら食べるにはちょうどよい苦みです。
フィッシュ・アンド・チップス」は、良くも悪くも想像通りの味で、おいしいです。
普通の宿であればここで就寝となるわけですが、それではわざわざハイランダーインに泊まった意味がありません。
ハイランダーインの特徴は、中に立派なバーがあることです。
バックバーには、所せましとボトルが並んでいます。
バックバー以外にもいたるところに棚があり、レアボトルがずらりと並んでいました。
今回いただいたのは全部で4種類です。
値段がピンからキリまであって、旨いものを追求していくと破産してしまうため、1杯10ポンド程度ということで選んでいただきました。
写真に映っている3本の中で、私が最も好みだったのは「グレンファークラス」のファミリーボトル(一番右)です。
秩父蒸留所とのイベント記念ボトルだったかどうだか忘れましたが、もう手に入らないもので、ラベルには「祭」と書かれています。
シェリー樽の甘さがアルコール度数は紛らわし、甘いながらもずっしりと重厚感のある味わいでした。
飲み足りなくなり、さらにもう1杯お願いしました。
グレンゴインの8年ものですが古酒で、私が生まれた頃にボトリングされたものだそうです。
確か20ポンドぐらいしたと思います。
8年ものですが瓶の中でまろやかになったのか、ツンとくることもなく、非常においしくいただきました。
朝食は、卵、ハム、ソーセージ、トマト、マッシュルーム、パンというイングリッシュスタイル、もといスコッティシュスタイルです。
日本では厚めの食パンが好まれるがイギリスでは薄いものが好まれるという話を聞いたことが妙に記憶に残っています。
※写真を撮る前にソーセージをかじってしまいました。
ハイランダーイン仕様ラベルのブレンディッドウイスキー(Scallywag)を購入してチェックアウトした後は、裏手に流れるスペイ川を見てから次の目的に向かうことにしました。
「スペイサイド」に来て「スペイ川」を見ずに帰るわけにはいかないだろうということです。
スペイ川はピートの影響からから、無色ではなく茶色がかっています。
たまたま立ち寄ったポイントだけなのかもしれませんが、思っていたよりも穏やかな川でした。
次の目的地は、念願のグレンファークラス蒸留所です。