二岐温泉 大丸あすなろ荘

福島県岩瀬郡天栄村にある二岐温泉(ふたまたおんせん)は、羽鳥湖から南西方向にあります。
国道118号線を経由して、南下すると、温泉街が見えてきます。
開湯は969年と言われ、江戸時代には隠し湯として一般の人の入浴が制限されていたこともあるとか。

今回は、「大丸あすなろ荘」へ行きました。
二岐温泉にある旅館の中で、徳川時代から旅籠を営んでいたのは大丸屋(現在の大丸あすなろ荘)ただ一軒のみだそうです。
昭和39年の大雪により解体を余儀なくされ、新築した宿に高松宮様が「あすなろ荘」と命名し、現在に至っているそうです。
また、館主は一橋大学の元教員という変わった経歴の持ち主で、日本秘湯を守る会の会長を務めていることでも知られています。

車で坂を下っていくと、駐車場があります。
駐車場から、さらに坂を下ると茅葺屋根の門が見えてきます。

茅葺屋根をくぐり、細い道を歩いて玄関に到着です。

玄関は、建物の3階と位置付けられており、お風呂は1階にあります。
野天風呂へ行く途中の通路に内湯(男女別)があります。

内湯は、大きなガラス窓で採光しています。
お湯は、少し熱めで、体を温めるにはちょうど良い温度です。
二岐温泉の性質は、カルシウム-硫酸塩泉(アルカリ性低張性高温泉)で、無味無臭、無色透明です。

また、窓の外にはもう1つ湯船があり、露天風呂が楽しめます。

内湯を通り過ぎ、旅館の外へでると各種露天風呂があります。
正確には、原則女性専用の「子宝露天風呂」、原則男性専用の「渓流露天風呂」です。
これらは、時間によって男女が入れ替わりますが、日帰り入浴時間内ではないようです。
なお、天然の川床をそのまま生かした混浴内湯「自噴泉岩風呂」は、工事中でした。

工事中の混浴内湯です。
工事中というよりは、建替中のようです。

混浴内湯を右手に、先に進みます。

突き当たりを左に曲がると、子宝露天風呂があります。

右手に曲がると、渓流露天風呂があります。

脱衣所は綺麗です。
成分表も貼ってありました。

渓流露天風呂の湯船は2つあります。
手前に温泉が注がれており、オーバーフロー分が奥の湯船に溜まり、川へ流れ落ちています。

手前の湯船はとても熱く、肩まで沈むのがためらわれるほどです。

一方、奥はぬるく、少し濁っていました。
たまたまなのかもしれませんが、顔をつけたくないほどの濁り方でした。

秘湯を守る会の会長の宿なのだから、さぞ秘湯っぽいのだろうと思いきや、そんなことはありませんでした。
立地的には秘湯なのでしょうが、建物の中に入ってしまえば、エレベータもあり、ホテルのような旅館です。
率直に言うと、手をかけ過ぎている印象です。
秘湯も入りたいが、アメニティやサービスも十分でなければ嫌だという方には良いと思います。

福島県岩瀬郡天栄村湯本字下二俣5
営業 11:00~15:00(受付14:30)
料金 大人735円

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!