はじめに
山梨県山梨市にある岩下温泉旅館に宿泊しました。
岩下温泉は甲州最古の温泉といわれています。
受付には、源泉サーバーが設置されています。
部屋の保冷ポットに入れてある冷水も源泉だそうです。
温泉
岩下温泉旅館には、宿泊用の新館(写真左奥)と日帰り入浴ができる旧館(写真右側)があります。
コロナ禍ということで、宿泊者は20時以降に新館の男湯・女湯とと旧館の男湯・女湯の計4つの浴場のうちの1つを50分単位で貸切利用できます。
旧館
国の登録有形文化財となっている旧館には、男女それぞれ2つの浴室があります。
通常浴室
1つは源泉かけ流しの湯船と循環の湯船の2つある浴室で、脱衣所から直接入れることができます。
手前左側の湯船が源泉かけ流しです。
泉質は源泉温度28.0℃、pH=8.7のアルカリ性単純温泉です。
無色透明、無味で、微かに岩っぽい匂いがする気がします。
水風呂とまでは言いませんが、入るときには勇気が必要となる冷たさです。
アルカリ性らしいツルツルとした浴感です。
もう1つは加温循環の湯船です。
こちらは、だいぶ熱くなっています。
この2つの湯船を交互に入るのが岩下温泉の楽しみ方となります。
脱衣所にもイラスト付きで案内がありました。
霊場
さて、旧館のもう1つの浴場は霊場と呼ばれており、脱衣所から廊下を挟んで正面にあります。
明治・大正期の温泉宿ではスタンダードだったらしい、半地下の浴場です。
脱衣所がないので、先ほどの脱衣所からタオルを巻いて廊下を渡ります。
天井は低く、階段も急です。
湯船は大きく、プールのようです。
以前は混浴だったようで、湯口は男女共通です。
現在は中央に仕切りが設置されていますが、湯口からは向こう側が見えます。
うかつに覗いてはいけません。
湯船の隅の方には、用途不明の手すりのような棒がありました。
単に支柱の役割だけなのかもしれません。
源泉かけ流しなので、温度は冷たく、冬場は厳しいですが夏場は涼しくて楽しめると思います。
新館
新館には内湯と露天がつながった男女別の浴場が1つあります。
こちらは、内湯も露天も加水なしの循環です。
つまり、新館は源泉かけ流しの湯船はありません。
内湯はちょうどよい温度でしたが、露天はぬるめです。
長湯用として温度調整されているのかもしれません。
食事
夕食
夕食は自家製のメニューが多く、こだわりを感じました。
朝食
朝食は甲州名物のほうとうです。
具だくさんで驚きました。
感想
温泉的には加温かけ流しの浴槽がほしいところですが、サービス的には満足でした。
若女将が客の好みに合わせてワイナリーを紹介してくれたり、スタッフが子どもに積極的に話しかけてくれたり、細かなところにも気を配っていることが伝わってきました。
貸切時間帯もあり、子連れでも楽しめるアットホームな感じの宿でした。
データ
山梨県山梨市上岩下1053
営業 9:30~20:00(月曜定休)(旧館)
料金 大人500円