初回:2014.10.13
再1:2024.10.12
はじめに
富山県宇奈月町黒薙にある黒薙温泉旅館へ行ってきました。
黒薙温泉へは、黒部峡谷トコッロ電車でしかアクセスできません。
そのトロッコ電車は、5月から11月までの営業で、冬は運行していないので、注意が必要です。
宇奈月駅から黒薙駅までは、およそ30分です。
駅のホームに降りて、電車が発車するのを待ってから線路を渡り、階段を登って行きます。
看板にも書いてありますが、黒薙温泉は宇奈月温泉の源泉です。
階段を登り、さらに約600mの舗装された道を15分ほど登ったり降ったりしながら進むと、黒薙温泉旅館が見えてきます。
右に曲がると宿泊棟、左に曲がると大露天風呂となっています。
まずは右に曲がって受付を済ませる必要があります。
黒薙温泉には、水着着用可能の混浴大露天風呂、女性専用露天風呂の天女の湯、男女別内湯の3種類の浴場があります。
温泉
混浴大露天風呂「源泉」
大露天風呂は、宿泊棟から上流へ3分程度歩いたところにあります。
脱衣所は、露天風呂の脇にあるボックスで、男女別になっています。
着替えているところを見られないとはいえ、ボックスの出入りは湯船から丸見えです。
大露天風呂は、その名の通り、かなり大きな岩風呂です。
泉質は、弱アルカリ性単純温泉です。
源泉温度は約97℃ですが、加水されて適温に調整されています。
無色透明、無味無臭です。
天女の湯
宿泊棟からアクセスする女性専用露天風呂「天女の湯」は、朝6:00~8:00の間のみ男性専用時間となります。
サンダルに履き替えて階段を降りて行くと、左手に脱衣所ボックスが見えてきます。
その先に天女の湯があります。
4人程度しか入れないほどの小さめの湯船であることや男性時間帯が短いことから、非常に混みあいます。
こちらも大露天風呂同様、加水されています。
天女の湯の先に橋がありますが、立入禁止となっているので気をつけましょう。
内風呂
内風呂は宿泊棟の中にあります。
内風呂へ行く途中の廊下に、詩人、田中冬時の歌が飾ってあります。
5~6名が入れるほどの大きさです。
浴室内にも、さきほどの歌がありました。
なかなかに凝っています。
湯船の大きさに比して湯量が多いため、常に湯船から温泉が溢れ出ています。
大露天風呂や天女の湯は加水されていましたが、内風呂は加水せず熱交換器により温度調整しているのが特徴です。
加水していない分、大露天風呂や天女の湯よりも温泉が濃いことになります。
また、匂いもこもるため、ほのかな硫黄臭が感じられます。
浴感も、他の大露天風呂などよりも少し重く、しっとりとした感じがしました。
食事
夕食
夕食は地の物が中心です。
メニューは食堂の壁に掲示してありました。
事前に追加注文で岩魚の骨酒とほたるたいかの沖漬けを注文しました。
少しお高めですが、こういうところで飲む骨酒は格別です。
朝食
朝食は少し量が物足りませんが、普段たべられない山菜類や魚が出てきて新鮮でした。
メニューは夕食と同じ場所に掲示してありました。
感想
日帰り入浴も良いですが、一泊してゆっくり泉質を楽しむ価値のある温泉です。
部屋や食事は質素なので、豪華な旅行が好みの人には合わないかもしれませんが、温泉好きならば、必ず再訪したいと思うはずです。
大露天風呂や天女の湯の方が景色がよく、いかにも秘湯っぽい造りですが、温泉の質という観点からは内湯をお勧めします。
データ
富山県黒部市宇奈月町黒薙
営業 9:00~15:15
料金 大人900円